所得税の最高税率は何%でしょうか?
所得税が累進課税であることをご存知の方は多いと思いますが、所得税の最高税率は何%でしょうか。
所得税の最高税率は45%
国税庁によると、課税所得が4,000万円を超えると45%の税金が課されると明記されています。そこから479万6,000円を控除(課税所得4,000万円を超えた場合)として引いた金額が所得税となります。
もっと税金について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
所得税率は所得金額で変わる
所得税の計算では、「超過累進課税」が採用されており、所得額が多くなるほど高い税率が適用される仕組みとなっています。
超過累進課税の仕組みについて触れる前に、まずは所得税の計算について今一度確認しておきましょう。
1. 所得税の計算
所得税は、1年間の個人が得た収入に対して課せられる税金で、次の計算式によって求められます。
所得税=課税所得金額×所得税率-税額控除などの控除額
課税所得金額とは、収入金額から経費や各種所得控除を引いた金額のことです。
課税所得金額に所得税率を乗じて所得税を算出します。
ここで注意が必要なのが、所得税率は一律ではないということです。
所得税の計算では、所得が多くなるほど所得税率が高くなる「超過累進課税」が採用されています。
超過累進課税の仕組みについて、次に詳しく解説します。
2. 超過累進課税とは
所得税の計算では、所得が多くなるほど段階的に税率を高くする累進課税のひとつ「超過累進課税」を採用しています。
超過累進課税とは、所得額が一定の額を超過した場合、超過した部分にだけ高い税率を適用させるものです。
累進課税には、超過累進課税の他にも「単純累進課税」というのがあります。
単純累進課税では、一定の額を超えた場合、所得額全体に対して高い税率が適用されるため、僅かな所得差で一方に高い税金が課せられるといった不公平さが生まれます。
そのため、納税の公平さを保つうえでも、所得税率では超過累進課税が用いられています。
3. 所得税の税率
所得税率は、5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%と所得に応じて7段階に区分されています。
たとえば課税所得額300万円であった場合は、次のような計算になります。
【超過累進課税の計算方法】
1,949,000円×5%
1,051,000円×10%
このように、超過した分に対して次の段階の税率が適用されるのが超過累進課税ではありますが、上記の方法だと計算が煩雑となるため、下記の速算表を用いて簡単に算出することができます。
速算表を用いると以下のような計算方法になります。
【速算表を用いた計算方法】
3,000,000円×10%-97,500円
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円~1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円~3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円~6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円~8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円~17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円~39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |